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 一般的なダムは、コンクリートや土砂、岩石などによって築かれ、治水、利水、治山、砂防、廃棄物処分などを目的として、川や谷を横断もしくは窪地を包囲するなどして作られる人工の土木構造物です。
 一方、土砂ダム(天然ダム)は、大雨や地震、火山噴火などの自然現象のために、崩壊した土砂などが河川の水の流れを堰き止めるようになった地形や、この地形によって形成された水を大量に蓄積する現象です。
 このように、河川の水をせき止めて蓄えるという共通点からダムという名称が使われていますが、一般のダムと土砂ダムでは、全く異なるものです。
 人工の構造物であるダムは、耐久性・安全性・機能性等あらゆる面に充分に配慮して設計・施工されているため、災害防止にも役立ちます。しかし、自然現象によって突発的に形成される土砂ダムは、構造的にも脆弱で、大雨による増水や地震等の影響で決壊して下流に影響を及ぼすなど二次災害の危険性もあります。

参考資料:土木研究所資料 天然ダム監視技術マニュアル(案)(PDF) 
参考資料:財団法人 日本ダム協会 

 日本は国土の7割を山地・丘陵地が占め、急峻な地形と脆弱な地質を有し、地震や火山活動も活発である上に、台風や梅雨前線等による豪雨に見舞われやすい自然条件下におかれていることから、土砂ダムが形成される条件がそろっているといえます。
 大量の土砂や流木、岩などが河川に流入して形成されている土砂ダムは、構造的には弱く不安定な状態にあり、土砂ダムの自重や増水などによる越流水、地震の余震による衝撃等を受けて容易に崩壊する可能性があります。
 土砂ダムが形成されると、もともとその場所にあった集落や道路などが被害を受けるだけでなく、河川や渓流の上流側に生じる湛水により、上流側の集落や道路を水没させる場合もあります。さらに、せき止め部が越流などにより決壊すると一気に大規模な土石流や洪水となって流下し、下流域に甚大な被害を与えることとなります。
 こうした土砂ダム決壊による災害の対策として、水位上昇の監視、仮排水路の造成・整備、土砂ダムを構成している土塊の撤去等が行われています。

「土砂ダムの決壊原因の概念図」
出典:土木研究所資料 天然ダム監視技術マニュアル(案)

参考資料:天然ダムの崩壊について(PDF) 
参考資料:大規模な河道閉塞(天然ダム)の危機管理のあり方について(PDF) 


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