一般的なダムは、コンクリートや土砂、岩石などによって築かれ、治水、利水、治山、砂防、廃棄物処分などを目的として、川や谷を横断もしくは窪地を包囲するなどして作られる人工の土木構造物です。
一方、土砂ダム(天然ダム)は、大雨や地震、火山噴火などの自然現象のために、崩壊した土砂などが河川の水の流れを堰き止めるようになった地形や、この地形によって形成された水を大量に蓄積する現象です。
このように、河川の水をせき止めて蓄えるという共通点からダムという名称が使われていますが、一般のダムと土砂ダムでは、全く異なるものです。
人工の構造物であるダムは、耐久性・安全性・機能性等あらゆる面に充分に配慮して設計・施工されているため、災害防止にも役立ちます。しかし、自然現象によって突発的に形成される土砂ダムは、構造的にも脆弱で、大雨による増水や地震等の影響で決壊して下流に影響を及ぼすなど二次災害の危険性もあります。
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