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 例えば、道路や空港、ダム、発電所などの施設を建設する大規模な開発事業は豊かな暮らしのためにも必要なことです。しかし、こうした開発事業によって周囲の環境に悪影響を及ぼさないために、利益や事業の採算性だけでなく、環境の保全についてもあらかじめ考えておくことが重要です。

 そこで、対象事業を実施する事業者自らが計画決定の前に調査、予測、評価を行い、その結果を公表して住民、地方公共団体などから意見を聴き、それらを踏まえて環境の保全の観点からよりよい事業計画を作り上げていくのが「環境アセスメント(環境影響評価)制度」です。
 環境に大きな影響を及ぼすおそれのある事業について環境アセスメントの手続きを定め、環境アセスメントの結果を事業内容の決定に反映させることにより、事業が環境の保全に十分に配慮して行われるようにすることを目的として環境影響評価法という法律が定められています。

 また、地方公共団体においても、環境影響評価法と同じような考え方で環境アセスメントに関する条例が定められているところもあります。こうした地方公共団体の条例は、地域の特性に合わせた特徴のあるものとなっています。
 実際に事業者が対象となる開発計画についての環境アセスメントを行う際の大まかな流れは、以下のようになります。

出典:環境アセスメント制度のあらまし(環境省)

 2005年に開催された愛知万博では、都市に隣接した里山での開催計画のため、会場計画、施設の建設・運営、開催後の撤去まで、自然環境や近隣住民の生活環境への配慮がなされるように、事前に環境アセスメントが実施されました。
 当初この万博の会場予定地とされたのは、愛知県瀬戸市の通称「海上の森」と呼ばれる地域でしたが、会場予定地内で絶滅危惧種のオオタカの営巣が発見されたこともあり、最終的にはメイン会場が長久手町の青少年公園(現:愛・地球博記念公園)に変更されました。
 こうした愛知万博での取り組みは、その後の環境アセスメントの参考となる多くの経験と教訓を残したそうです。

海上の森(愛知県瀬戸市)

参考資料:環境アセスメントガイド[アセス支援ネット] 
参考資料:愛知万博にみる「撤去のアセスメント」 - Network2010
 

 環境アセスメントでは、大気質、騒音、悪臭などの大気環境、水質、地下水などの水環境、地質、土壌などの土壌環境、生物多様性の確保や自然環境の体系的保全、温室効果ガスの排出、あるいは景観などの事項について検討が行われます。
 環境影響評価法において、環境影響評価法に基づく環境アセスメントの対象となる主な事業は、道路(高速自動車道、4車線以上の首都高速道路など)、河川(ダム、堰、湖沼開発など)、鉄道(新幹線鉄道など)、飛行場、発電所、廃棄物最終処分場、埋め立て、土地区画整理事業など合計13種類の事業が規定されています。
 このうち規模が大きく環境に大きな影響を及ぼすおそれがある事業を「第1種事業」として定め、環境アセスメントの手続きを必ず行うこととしています。
 また、「第1種事業」に準ずる大きさの事業を「第2種事業」として定め、手続きを行うかどうかを個別に判断することとしています。
 つまり、「第1種事業」のすべてと、「第2種事業」のうち手続きを行うべきと判断されたものが、環境影響評価法に基づく環境アセスメントの手続きを行うことになります。

出典:環境アセスメント制度のあらまし(環境省)

参考資料:環境アセスメントのQ&A 


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