日本では廃棄物の埋め立て処分地が限られていることから、焼却し減量・減容化する方法が中間処理技術として採用されてきました。
廃棄物の焼却処理方式は、焼却炉方式と溶融炉方式に大別することができ、その主な違いは以下のようになります。
(1)焼却温度:
一般に焼却炉では、800〜900℃で焼却します。
これに対して溶融炉では、1,300℃以上の高温で燃焼して溶かしています。
(2)処理対象物:
焼却炉では、焼却可能な可燃ゴミのみ。
溶融炉では、資源ゴミを除く可燃ゴミ・不燃ゴミ・粗大ゴミ・フロン・医療系廃棄物・産業廃棄物など。
(3)焼却残さ:
焼却炉では、焼却灰と不燃残さがでます。
溶融炉では、集塵灰とスラグ・メタルがでます。
(4)ダイオキシン:
有毒ガスであるダイオキシンは、一般に600〜1,000℃の間における焼却中に最も発生すると言われています。そのため焼却炉、それも炉の運転開始時と終了時に多く発生するとされています。
溶融炉は、高温で燃焼させるため、ダイオキシン類の発生量を抑えることができるとされています。
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