新幹線は、最も速い東海道新幹線ののぞみが最高時速が300キロほどです。これに対して近い将来の実用化に向けて試験走行が行われている超電導リニアは時速500キロ以上で安定して走行できるそうです。
こうした速度の違いの理由は、走行するためのシステムにあります。新幹線は電気でモーターを駆動させた力を利用して車輪を線路の上で回して、車輪と線路の間の摩擦を利用して走行しています。
一方超電導リニアは、ある種の金属・合金・酸化物を一定温度以下まで冷却したとき、電気抵抗がゼロになる超電導現象を利用した極めて強力な磁石(超電導磁石)と、軌道上のコイルによる磁石同士の引っ張る力と反発する力を利用して走行しています。そのため、高速走行中の超電導リニアは地面から浮いているので、新幹線など車輪と線路で走る鉄道のような摩擦抵抗がなく、超高速走行が可能となります。
ちなみに、リニアモーターカーとはリニアモーターで走る鉄道車両の総称であり、全てのリニアモーターカーが地面から浮上して走行するわけではないのです。レールと車輪を利用して走る『鉄輪式」リニアモーターカーは、すでに全国各地の地下鉄にて実用化されています。
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