地球温暖化やエネルギー資源枯渇問題などの課題を解決に向けて、新エネルギーの技術開発が世界的に進められています。こうした中、資源エネルギー庁では太陽光、風力等の次世代エネルギー設備や体験施設等を整備する「次世代エネルギーパーク計画」を推進しています。 これは、実際に見て触れる機会を増やすことを通じて日本の次世代エネルギーの在り方について理解を深めていく計画で、2007年度以降毎年地方自治体等を対象に「次世代エネルギーパーク」としてふさわしい計画を公募・公表して、採用された事業の支援を行っています。 愛知県では愛知万博の理念・成果を継承し、新エネルギーの最新の実証研究と燃料電池自動車など多様なエネルギー関連施設が見学できる研究・体験型パークとして、「あいち臨空新エネルギーパーク」を2009年2月に開設しています。
参考資料:次世代エネルギーパークの推進について(平成21年度)(METI/経済産業省)
「あいち臨空新エネルギーパーク」は、様々な新エネルギー関連施設で構成され、新エネルギーに関する展示体験施設や企業による最新の実証研究を見学できる「あいち臨空新エネルギー実証エリア」を中核として、太陽光発電、バイオマス発電、燃料電池、風力発電、コージェネレーション等様々な新エネルギーを体験できる施設があります。
多結晶シリコン型、アモルファスシリコン型、単結晶シリコン型両面受光の3種類の太陽光発電が見学できます。それぞれの仕組みや形の違いを確かめることにも興味が湧いてきます。
虫眼鏡のように光を集めて発電するので、他の太陽電池発電に比べ高い変換効率で電気を作りだします。晴天時にはシリコンを用いた太陽電池の約2倍の発電能力があるそうです。
バイオマス燃料を燃やした高温の排気ガスを利用したスターリングエンジンの発電研究施設です。自動車などのエンジンとは異なり、外部から加熱・冷却を行うので「夢のエンジン」と呼ばれているそうです。
水素と水から発電・熱供給する家庭用燃料電池について、金属部品が塩害の被害を受けやすい海岸近くの住宅で使用した場合を想定して、耐塩害性についての耐久性評価を行っているそうです。
燃料電池で発電した電力でモーターを駆動させるデモ用小型ビーグルで、小型燃料電池の実証研究を行っています。この小型ビークルには、見学者が実際に乗ることもできるそうです。
自動車用バッテリーの3倍の蓄電能力を備えているそうです。 電気使用量が多くなる昼間でも、夜間に蓄えた電力を供給することができるので、電気使用量ピーク時にも足りない電気を補うことができるそうです。
「見て触れて体験して学ぶ」をコンセプトとした、新エネルギーのPR施設です。 プレゼンテーションスペースや体験型新エネルギー紹介コーナー、企業展示スペース等があり、楽しみながら新エネルギーを理解できるそうです。
参考資料:あいち臨空新エネルギー実証研究エリアパンフレット(愛知県) 参考資料:あいち臨空新エネルギー実証研究エリア