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環境への負担が少ないエコカーとして注目されている次世代型自動車の代表例として、ハイブリッドカーと電気自動車があります。この2種類の車における最も大きな違いは、走行する時に使用する動力源にあります。
ハイブリッドカーはガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせて走行しますが、電気自動車は電気モーターのみを使用して走行します。
つまり大まかなイメージとしては、ハイブリッドカーからガソリンエンジンや燃料タンクなど、内燃機関に関する設備を取り除いた車が電気自動車ともいえます。
ガソリン車と比べると、ハイブリッドカーも走行時に排出されるCO2やNOx等の排出ガスの量は少ないのですが、電気自動車の場合はこうした走行中の排出ガスは一切ありません。
またモーターだけで走るので、エンジン走行をする車と比較して走行中の騒音も大幅に減少するという特徴があります。
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参考資料:次世代自動車の現状と展望(PDF)
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電気自動車の最初の実用化は、ガソリン自動車と同時期の1900年代でした。しかし、当時は電池が重く、電気の貯蔵量も少ないためあまり普及せず、1920年頃には市場から姿を消してしまいました。
その後、1970年代と1990年代前半には大気汚染問題を解決する手段として排ガスの出ない電気自動車の開発が行われましたが、コスト面や走行距離や寿命などの性能面でガソリン車より劣っていたことから、本格的な実用化は実現しませんでした。
そして、1997年に市販車ハイブリッドカーが誕生して、ガソリンエンジンとモーターの併用で低燃費・低排出ガスなどの環境性能を向上させたことから、電気自動車も改めて実用化に向けて注目を集めるようになりました。
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さらに、近年の高性能電池の実用化やエネルギー密度の向上、15分〜20分の短時間で充電可能な急速充電システムの開発等を背景に、国内自動車メーカー各社が軽自動車タイプのコミューター型電気自動車を2010年頃に、市販車として市場投入を目指しており、すでに販売の受付が開始されました。 今後の本格普及に向けて、バッテリー性能向上とコストダウン、充電スタンドの充実等の基盤整備、高性能モーターの技術開発など様々な課題解決について、政府を中心に国内の産学官の連携体制で取り組むことが計画されています。
こうした取り組みによる技術の急速な進歩に伴い、これから電気自動車がますます普及することが期待されています。
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参考資料:電気自動車とは 【エコカー用語辞典】
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