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 最近、海に面した地域に暮らす漁業関係者や子ども達が、山で広葉樹の苗を植えたり、間伐などの森林整備を行う活動が全国的に広がり、豊かな海を作るために大きな成果を上げているそうです。
 なぜこうした山に木を植えたり、間伐を行って森を整備することが、海を豊かにすることにつながるのでしょうか。
 それは、山の豊かさが川を通じて、海に恩恵をもたらすからだそうです。
 具体的には、山の樹木から落ちた葉や、森の土壌に含まれる多くのミネラルをはじめとする様々な物質が雨水や地下水に溶け込み、河川を通じて海洋に運ばれ、植物性プランクトンを大発生させて、それが貝類や動物性プランクトンの餌となり、やがて小型魚、大型魚と食物連鎖が進んでゆくからだそうです。
 「海を豊かにしているのは山の森」といわれる理由はここにあります。山で豊かな森が育つことで、食物連鎖の最初の部分いわゆる「間口」の部分が広くなると、それだけ大きな生態系の連鎖になり、やがて海の漁場環境の保全・漁業生産力の向上にもつながっていきます。

参考資料:NPO法人森は海の恋人 
参考資料:森林の渓流における流量と水質-森のちがいと「海の恋人」物質のちがい 

 「全国豊かな海づくり大会」は、魚や貝などの水産資源の維持培養とそれらの生物がすむ海や湖沼・河川の環境保全に対する意識を高めるために1981年から毎年、全国各地の都道府県にて開催されています。
 2010年の第30回全国豊かな海づくり大会は岐阜県にて開催されます。これまでに開催された都道府県は全て海に面しており、この大会が河川で開催されるのは全国で初めてのことです。
 そこには県土の約8割を占める豊かな森があり、八つの大きな川が流れ、日本海、太平洋へと注いでいる岐阜県ならではの「海づくり」へのメッセージがあります。
 水源となる山の豊かな森が河川を育み、その清流が豊かな海につながり、この尊い水の循環のなか生かされている森・川・海が一体となった自然環境保全の大切さを伝えることが大きな目的となっています。
 環境問題について考える時、山は山のこと、川は川のこと、海は、海のこととしてそれぞれを当たり前のように区別していますが、実際にはそのような境界線をはっきりと引くことは不可能です。それは、本当の自然はすべてが緩やかに繋がっているからです。
 だからこそ、海のない岐阜県で豊かな山や森、川に囲まれながら、海づくりに関するイベントが開催されることにも大きな意味があります。

参考資料:第30回全国豊かな海づくり大会 ぎふ長良川大会 開催のお知らせ 岐阜県 


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