BSEや鶏インフルエンザ、偽装表示など多発する食品関連トラブルの影響もあり、食品の安全性は消費者の高い関心を集めています。
従来の食品安全関連規格では、工場での『食品衛生』=『食品安全』という考え方が基本となっていました。しかし、総合的な食品安全対策に取り組むためには原料の生産から消費者の口に入るまで、フードチェーンに関連する全ての組織が協調して取り組む必要があります。
また、食品安全に関する全世界共通の基準がなく、世界各国で少しずつ異なる基準を元に制度が運営されていたため、国産品と輸入品の安全基準が異なることも少なくありませんでした。
こうした問題を克服できる、新たな仕組みとして2005年に誕生したのが、食品安全マネジメントシステムの国際規格「ISO22000」です。
この規格は、『従来の食品安全規格が進化した規格』ではなく、『従来とは違う視点で食品安全にとりくんだ規格』で、マネジメントシステムと危害管理の双方を適用範囲として、『食品安全』のために何ができるのかを、ハード面、ソフト面の両サイドから考えた仕組みとなっています。
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