2010年3月に中東のカタールで開催されたワシントン条約のCOP15(第15回締約国会議)にて、「大西洋のクロマグロの国際的な取引を一時的に禁止すべき」とする提案が否決されました。
このニュースに関連して、COP15開催前から世界で初めて近畿大水産研究所が実用化に成功したクロマグロの完全養殖がニュースなどで注目されていました。
また、2010年4月には独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所が世界で初めてウナギの完全養殖に成功したというニュースが話題となりました。
天然資源の枯渇が問題となっている中で、これまでにも養殖や蓄養が行われていましたが、これらは天然の稚魚を捕獲して、それを人工飼育する方法でした。この場合、天然の稚魚は捕獲量が不安定な上に、天然資源の保護や生態系バランスへの影響からも好ましくないとされていました。
そこで、こうした天然資源保護の問題点を解決しながら、生産量も安定させることができる完全養殖が、最近特に注目されるようになりました。
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