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2010年10月にCOP10が名古屋で開催される前に、2009年12月にCOP15がデンマークの首都コペンハーゲンにて開催されました。これはどういうことでしょう。
実はこの2つに共通するCOPとは、締約国会議(Conference of Parties)の略称で国際条約を結ぶ国同士が集まって行われる国際会議という意味があり、様々な国際条約の国際会議ごとに「COP」が使われており、その後につく数字が国際会議の開催回数を示しているのです。
2009年12月開催のCOP15とは、「気候変動枠組条約」の第15回締約国会議のことです。この国際会議は毎年1回、条約を結ぶ各国の環境に関わる省庁の大臣が集まり、同条約の成果について話し合いが行われています。
2010年10月開催のCOP10は、「生物多様性条約」の第10回締約国会議のことです。この国際会議は締約国がおおむね2年ごとに集まり、生物多様性に関する各種の国際的な枠組みを議論しています。
つまり、COP15とCOP10は全く異なる国際条約の締約国会議のため、COP15がCOP10より早く開催されても何もおかしいところはないのです。
ちなみに温室効果ガス排出量について国別の削減目標を定めた「京都議定書」が議決された第3回気候変動枠組条約締約国会議(地球温暖化防止京都会議、COP3)は、2009年12月に開催されたCOP15と同じ国際条約の締約国会議です。
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参考資料:国立環境研究所ニュース 21(1)「COP(コップ)とは?」 | 国立環境研究所
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2010年は、国連の定めた「国際生物多様性年」であるとともに、2002年にオランダのハーグで開催された生物多様性条約第6回締約国会議(COP6)で採択された、締約国は現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させるという「2010年目標」の目標年にもあたります。
名古屋で開催されるCOP10では、この「2010年目標」の成果を確認するとともに、「2010年目標」に続く新しい目標として「ナゴヤ・ターゲット」の採択が期待されています。
また、COP10開催にあわせて、生物多様性に関する取組などを発表・交流する場や、一般の方々も楽しく学び、参加・交流できる場が設けられます。
COP10メイン会場に隣接する名古屋市熱田区の白鳥地区では、国内外の政府や自治体、国際機関、NGO/NPO、学術機関、企業などの様々な出展者の、生物多様性に関するプロジェクトやコンセプト、課題やアイディアのブース展示が行われます。
2005年に開催された「愛・地球博」の理念と成果を継承する愛・地球博記念公園では、NGO/NPO、企業、行政機関などによる生物多様性に関する取組などの展示・発表が行われます。
名古屋市の中心、栄地区では栄オアシス21を中心にCOP10に関する情報を随時発信する情報発信拠点となります。(2010年9月現在)
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COP10のメイン会場「名古屋国際会議場」(名古屋市熱田区)
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【COP10】生物多様性条約第10回締約国会議 開催データ
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●開催期間
2010年10月11日(月・祝)〜29日(金)
カルタヘナ議定書第5回締約国会議(COP/MOP5)
11日(月)〜15日(金)
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)
18日(月)〜29日(金)
閣僚級会合
COP10のうち27日(水)〜29日(金)
●開催場所
メイン会場:名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)
関連事業会場:白鳥会場、愛・地球博記念公園、栄地区
●主催
生物多様性条約事務局(カナダ・モントリオール)
●主な成果
カルタヘナ議定書第5回締約国会議(COP/MOP5)
◎「バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書の責任及び救済についての名古屋・クアラルンプール補足議定書」の採択
カルタヘナ議定書第5回締約国会議(COP-MOP5)概要と評価(PDF)
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)
◎「新戦略計画・愛知目標(ポスト2010年目標【2011-2020年】)」の採択
◎遺伝資源のアクセスと利益配分(ABS)に関する「名古屋議定書」の採択
生物多様性条約第10回締約国会議の開催について(結果概要)(PDF)
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メイン会場:名古屋国際会議場
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白鳥地区:交流フェア会場入口
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COP10最終日
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参考資料:外務省: 生物多様性条約第10回締約国会議の開催について(結果概要)
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