「全国豊かな海づくり大会」は、魚や貝などの水産資源の維持培養とそれらの生物がすむ海や湖沼・河川の環境保全に対する意識を高めるために1981年から毎年、全国各地の都道府県にて開催されています。
2010年の第30回全国豊かな海づくり大会は岐阜県にて開催されます。これまでに開催された都道府県は全て海に面しており、この大会が河川で開催されるのは全国で初めてのことです。
そこには県土の約8割を占める豊かな森があり、八つの大きな川が流れ、日本海、太平洋へと注いでいる岐阜県ならではの「海づくり」へのメッセージがあります。
水源となる山の豊かな森が河川を育み、その清流が豊かな海につながり、この尊い水の循環のなか生かされている森・川・海が一体となった自然環境保全の大切さを伝えることが大きな目的となっています。
環境問題について考える時、山は山のこと、川は川のこと、海は、海のこととしてそれぞれを当たり前のように区別していますが、実際にはそのような境界線をはっきりと引くことは不可能です。それは、本当の自然はすべてが緩やかに繋がっているからです。
だからこそ、海のない岐阜県で豊かな山や森、川に囲まれながら、海づくりに関するイベントが開催されることにも大きな意味があります。
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