河川や海の水には、そこに生息するプランクトンが汚れを食べて分解することで水をきれいに保つ自浄作用が備わっています。しかし、一定以上に汚れた水ではこうした自浄作用が働かなくなり水質が汚染されていきます。また、化学物質の中には自浄作用によって分解されないものもあります。
水質汚染の影響としては、有害物質による人や魚介類、植物などへの健康被害、有機物汚染による水の濁りや富栄養化などの水質の悪化、藻類などの異常繁殖や水中の酸素不足による水生生物の死滅等があります。
海で特定のプランクトンが異常発生する赤潮や青潮も水質汚染の影響で起こる現象と言われています。赤潮や青潮が発生した海域では、酸素不足で他の生き物が生息できなると共に、海流が滞り自然の自浄作用が低下する影響も出ています。
また、河川や湖などの水源から水を取り込む上水場では汚染物質を取り除くために塩素を投入しており、水道水に含まれる残留塩素がトリハロメタンという発ガン性物質の発生原因になることも分かってきています。
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