毎年のように大量発生を繰り返しているエチゼンクラゲは、「巨大な群れが網に入り漁具を破損」「クラゲを取り除く労働力の増大」「他の魚介類の入網を妨害」「クラゲを追い出すために網を下げることによる漁獲物の流出」など、底曵き網や定置網による漁業の妨害となっています。
また、エチゼンクラゲの毒の影響で一緒に捕らえられた本来の漁獲目的の魚介類の鮮度が下がり、商品価値が失われる被害も出ています。
さらに、福井県の旧国名である「エチゼン」の名をもつクラゲが大量発生したニュース等で大きく取り上げられたことにより、福井県だけに異常発生しているように誤解されるという風評被害もでています。実際には日本海沿岸だけでなく、反対の太平洋沿岸にもエチゼンクラゲの大量発生による被害は広がっています。
こうした、深刻な漁業被害をもたらすエチゼンクラゲを、カワハギの仲間で食用魚の「ウマヅラハギ」に食べさせて退治する研究が島根県の民間研究機関で行われており、すでに実験による効果は実証されているそうです。
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